AT小型限定バイク免許取得日記

2008年11月、125ccまでのスクーター(クラッチ操作なしのバイクも)が運転できる免許「普通自動二輪AT小型限定」 を取得するために近くの教習所へ行ってきました。

受付の女性から説明を受け、入校はその場で出来るが最初に「診断」を受けなくてはならない、 この診断は曜日と時間が決まっていて今日はないということなので、その日は料金表や日程表をもらって帰りました。

料金表によると、AT小型限定は4輪免許があれば技能教習8時間・学科1時間。
技能8時間の内訳は1段階3時間+2段階5時間。
教習料金は規定時間で終われば約72,000円です。

診断を受けに

日程表の診断の日にあわせて、少し時間に余裕をもって登校。 初回入所金を支払い写真撮影をし予約の取り方などの説明。 その後、教室に入り他に10名ほどの新入生と一緒に診断「性格診断テスト」を受けました。 これは、多数並ぶ図形の中から例と同じ図形を選び出したり、 数値の大小を比較したり、 「あなたは直ぐ逆上したりしますか?」などの問いに「はい、いいえ、わからない」などの中から選んだりするもの。 テスト自体は簡単なのですが、設問ごとの設定時間が短く最後まで終えない問題がけっこうありました。 時間的に約40分、こんなものやる必要があるのかなと思いながらも終了。 結果は数日たって教習原本に挟み込んでおくそうです。

教習初日

1段階1時間目

普通自動二輪小型AT限定のコース初教習です。
まず初めに、肘と膝のプロテクター、ゼッケンの着け方の説明。 「次回からは時間になるまでにこれらは終わらせておくこと、 それから小型AT限定は駆け足教習になりますよ」と言われました。

教習車は白のスズキ アドレスV125。
通勤快速・街中最強と謳われる価格.comバイク人気ランキング不動の1位のスクーターです。
パッと見、50cc原付よりシートが広く車体も幅広な感じを受けますが、乗ってしまえばほぼ同じ。

「前後の安全確認→ブレーキを握り車体を起こしサイドスタンドを払う→目視で右後方安全確認→乗車」
靴はステップからはみ出さないこと。
それと右足は教習中に地面に付く場面は無いとのこと。

「左右のミラー調整(腕が上腕くらいと道路が半分くらい写るよう)→左ブレーキレバーを握りながらセルでエンジン始動→右ウィンカー表示→目視で左右後方の安全確認→スタート」
家にあるスズキ セピア(2st50cc)とセルの位置やウィンカーの位置、ウィンカーキャンセルの仕方などが全く一緒なので何の違和感も無くスタート。 しかし20km越えたあたりからの加速感が50ccと比べて断然力強く、グイグイと前に押し出される感じ。

教官の後に続いて外周コースを周回。
教官は直線でかなり荒っぽく加速させて行くので直ぐに離されてしまいます。
・道路の左よりを走ること
・教習所内では追越をしないこと
などの説明ーを受け、コースの内側で停車。
そこで、ミラーだけでは後方安全確認が十分取れないので目視が重要ということ、 四輪ドライバーにとって死角となる車の斜め後方には入らないことなどを説明されました。

その後また乗車。 進路変更の手順「右ミラーで後方確認→右ウィンカー表示→目視で右後方確認→前を向きながら進路変更」などを教わり教官の後に続いてコースを周回。 ポールにはさまれた狭い通路の通過や一本橋、急制動を初体験。 一本橋は秒数などは言われませんでしたが遠くに視線を置けば大丈夫そう。 急制動は時速30kmを保ちながら開始のパイロンでブレーキを始めて停止のパイロンまでに止まること。 普通にブレーキをかければ普通に止まれました。

最後に、今日走ったコースを一人で走らされて終了。 帰り際に卒検コース図(2コースあり)を渡され次回までに覚えてくるように言われました。 早くもコースを覚える・・・しかもまだ走ってないクランクやS字も入っているコースですが・・・。 とにかく小型AT限定は時間が無いらしいです。

1段階2時間目

初シミュレーターです。
シミュレーターマシンは「三菱プレシジョン safetyrider RS-6000」。
最初に教官から、当教習所ではシミュレーター教習は4時間(教習所によっては3時間)であること、 路上教習の無い二輪免許ではシミュレーターが重要であることなどを説明されました。 今回は、MT免許の方1名と一緒。 MTとATでマシンのシートが違うらしく、その都度教官がシートを入れ替えての授業。 まず教官の指示通り運転したあと、 路面が濡れてる状態での急制動を体験、 最後に一本道のコースを走り終了。 思っていたよりもモニターが大きくて、ちょっと酔いました。 今日はMTの方と順番にやったのですが、これが一人で1時間ぶっ通しだとかなり辛そうに思いました。

教習2日目

1段階3時間目

コースでの技能教習2時間目。
最初に8の字の練習。
アクセル一定、速度調整は左ブレーキで行う。視線は遠めに置くこと。
次にクランク・S字の練習。
これもアクセル一定、後輪ブレーキで速度調整。

そして坂道発進。
後輪ブレーキを握ったままアクセルをひねり、動き出したら徐々に後輪ブレーキを放す。
どれも小型オートマなら楽に出来る課題です。
免許センターの一発試験でもここら辺なら練習なしでもいけそう・・・。
その後は検定コース1を練習。 教習が終わって、教習手帳を見たら1段階みきわめの判が押されてありました。

2段階1時間目

シミュレター2時間目。
MTの方2名と一緒に受講。
順番に街中走行をしその後リプレイ映像を見ながら不味かった点を教官が指摘。 慣れたのか、前回のように酔うこともなく終了。

教習3日目

2段階2時間目

雨の中の技能教習です。。
防水性のあるジャケットを着ていったのですが、教習所に着いたらカッパ(上下)を貸してくれました。有難い(^_^.) しかしこの時間、二輪は自分だけみたいです。 当日に技能キャンセルするとキャンセル料2,100円(1時間あたり)も取られるので頑張って来た俺・・・。

最初に外周を2週ほど走り、スタート地点に戻って検定コース2を初めて練習。 コースは頭に入っていたので特に戸惑うこともありませんでした。

その後スピードメーターを隠して感覚だけで時速30km・40km出しての走行を行ったり、 時速20kmと30kmでブレーキをかけずにカーブを曲がるときの違いなどを実習。 雨の中30kmでカーブを曲がるのは”恐怖”でした。

あとは一人で検定コースの試走。

2段階3時間目

シミュレーター3時間目。
初めて一人でのシミュ。
一人だと時間が余るらしく、世間話など折まぜながら進行。 シミュの中で何度か他の車と衝突。

それと今日、この教習所に通い始めて初めて二輪AT教習者を見ました。 普通自動二輪AT限定を教習されている女性の方で、クランクのパイロンをなぎ倒していました。

教習4日目

2段階4時間目

最後のシミュレーター。
この時間は続いてある学科1時間とのセット。 本来なら3人の教習生と一緒にやるらしいのですが、今回もまた一人。 コースは6コースあり、3人居れば一人2コースづつ走るところを、一人で6コース全部完走!w しかし慣れたせいか酔わずに済みました。 なるべく遠く(画面の奥)を見るようにすると酔いにくい模様。

学科1時間

最初に20分ほどのビデオ鑑賞。 内容は、二人乗り運転や高速道路を走る場合の注意点など。 その後、前の時間にシミュレーターで走行したコースのリプレイ映像を見ながら教官が問題点を指摘。

2段階5時間目

最後の技能教習。
まず外周3週。 続いて卒検コースの試走。 途中、クランク脱出→左折時にフラ付いて縁石を踏んでしまい駄目出し。。 (普段、縁石を踏む癖がついている人注意です。) 低速走行では「アクセル開けながら後ろブレーキ」で車体を安定させるようにと教官からアドバイス。

次に、波状路・石畳道路・開始位置なしの急制動・緊急回避などを慌しく行う。 波状路や石畳道路では、スピードは速めで視線を遠くに置き走り抜けると良いと言われました。 開始位置なしの急制動は、 ブレーキング開始のパイロンが無い場合でも時速30kmから指定の位置で止まれるようにするもの。 緊急回避は、一定速度で走りながらあるポイントに到達した時点で信号を見て「右に避けるか左に避けるか、あるいは止まるか」を素早く判断するもの。

最後にまた卒検コースを試走。 教官から「今のなら大丈夫、卒検はいつにしますか」と聞かれ「じゃあ明日で」と告げ教習課程が終了しました!

いよいよ卒業検定

午後からの卒検です。
受付で免許証を提出し受験料と卒業証明書代を払って教室で待機。 試験官が来て、本日使うコースや気をつける点、検定中止になる場合など試験の概要を20分ほど説明。 終わると検定マーク入りゼッケンを渡され、教室を出てプロテクターを装備。 一緒に試験を受ける人は
・普通MT 3名
・普通AT 1名
・小型AT 1名(私)
の計5人。うち2人は女性。

コースは2つあるうち私の好きな方(^^♪
このコースの主なポイントは 「スタート→40km出す→踏み切り→坂道発進→クランク→S字→一本橋→急制動→障害物回避→ゴール」 といった感じ。

そして本番。
普通MTの方から順番に試験開始。私は最後。 普通に一般教習車が走っている中での走行です。 試験官がスカイウェイブ400で後ろからピッタリ追跡する中かなりの緊張でしたが、コースもばっちりで無事終了。

20分から30分待たされ合格発表。 まず女性2名には不合格発表。 失敗したところ、次に注意すべきところなどの指摘を受け免許証を返還されて先に解散。 落ちた人は補修1時間受けた後、日を改めて再試験だそうです。

残りの3名には、試験走行の総括・点数とともに「合格」がそれぞれ言い渡されました! 私には「あなたは特に何も無かった。ただ左折時に膨らみすぎ、もっと道路端に沿って。一本橋は5.3秒。」ということで「85点」でした。 その後卒業証明書と免許申請書の発行に1時間ほどかかり、 試験官から免許センターでの手続きの手順を説明されて教習所をあとに。

卒検合格の走りを振り返る

教習を終えて

延べ通学日数は
1日目.入校・診断
2日目.1段階1時間目と2時間目
3日目.1段階3時間目と2段階1時間目
4日目.2段階2時間目と3時間目
5日目.2段階4時間目と学科、2段階5時間目
6日目.卒業検定
の6日。

教習車に乗ってコース上で技能教習を受けたのが4時間、教室内でのシミュレーターが4時間。 学科が1時間。 それと卒検。

AT小型限定の主な課題走行は、クランク・S字・坂道発進・一本橋・急制動の5つ。
他には進路変更、踏み切り、指定区域で制限速度(うちの場合は40km)まで出すことなど。
普段から50ccのスクーターに乗っている方なら最初から普通に乗れてしまうと思います。 私も最後まで一度も「一本橋落下、クランク・S字での足つき、パイロン接触」など課題走行のミスはありませんでした。

そんなものですから、難しい課題をステップアップしながらクリアしていく達成感みたいなものは無く、 ひたすら「検定コースを覚える」ことと「検定用の走りを覚える」ことに終始する日々でした。

ただ普段あまり使わないテクニックとして 「低速カーブやクランク・S字ではアクセル一定でスピード調整は左ブレーキ」だけ覚えておけば安定した走行が可能かと思います。

この他に教官から言われたり、教官に聞いたことまとめ
・ブレーキは左右同時にかける
・普通の走行時はブレーキから手を離しておくこと
・ウィンカーを出す位置は、曲がる手前30メートル付近
・進路変更で中央線に寄るときは車体が線からはみ出さないように
・交差点などの右折時は交差点の中心か道路に標示が書いてある場合はその直ぐ内側を通ること
・左折のときは道路の左端から膨らまないように
・左折の後直ぐ右折のときなどは、左折とともに中央線へ寄せる
・一時停止の必要ない交差点やT字路では安全確認して徐行で進入して良い(必要の無い一時停止や足つきは良くない、優先道路へ出る場合でも安全なら徐行して進んでよい)

神奈川県 二俣川免許センターへ

車の免許のとき以来、人生二度目の二俣川です。
相鉄線二俣川駅北口から運転免許試験場まで徒歩10〜15分。
バス通りの歩道から行くよりも、商店街や住宅地の中を進む道のほうが早く着きます。
しかも私、バス通りから行ったのですが途中で犬のフン踏みました(ーー;)悔しいです。。

受付時間は平日の
午前8:30〜9:00
午後1:00〜1:30。

私は午後の時間に行きました。
2号館へ入って左にある証紙売り場で2,000円と1,650円の証紙を買い、2,000円の方を申請書に貼りD窓口へ提出。 (申請書は教習所卒業時に卒業証明書と一緒に貰っています。) 受付が終わると直ぐ横で視力検査。 検査が済むと「2号館2階の4番窓口付近で午後2時45分頃」と書かれたピンク色のカードを渡され、 それまで約1時間半の時間待ち。 2時45分近くになりその窓口付近で写真撮影から免許交付までの説明。 名前が呼ばれピンクのカードを返し、写真撮影へ。 撮影し終わると黄色の免許交付書を渡され、それに1,650円の証紙を貼り1号館の免許交付窓口へ。 そこでもまた散々待たされ、免許を交付されたのは結局午後3時半を回った頃でした。

AT小型限定免許取得総費用

教習所で掛かった費用が72,000円。
免許センターで3,650円。
総額約76,000円です。

原付二種125ccクラスのスクーター

こんな感じで慌しく取得した小型AT限定ですが、この免許によって乗れるようになったバイクは、
2008年12月現在日本のバイクメーカーの51cc〜125ccまでの現行販売車種
ホンダ リード110
スズキ アドレスV125G
ヤマハ シグナスX
この3台だけ。

2009年6月、ホンダ スーパーカブ110が新発売されました。もちろん小型AT限定免許で乗れます!
2009年7月、ヤマハの原付2種新スクーター アクシス トリート(125cc)もデビュー!

さらに2010年3月、ホンダ PCXデビュー!
2010年7月、原2ベストセラーモデル「スズキ アドレス」シリーズに新型アドレスV125Sが登場。

2011年7月、低燃費なハイホイールスクーター ホンダ Dio110デビュー。

ホンダ スペイシー100
ホンダ スペイシー125
ホンダ スーパーカブ90
ヤマハ グランドアクシス
カワサキ KSR110
などはまだ在庫ありの販売店もありますが既に生産終了モデルとなっています。

他では台湾メーカーなどの外国車も含めるとかなりの車種があります。
郵便局の配達で使われている黄色やピンクナンバーの郵政カブにもこの免許で乗れます。

限定解除への道

AT小型から限定解除する場合、
普通MTへ 8時間 約66,000円
普通ATへ 5時間 約57,000円
小型MTへ 4時間 約54,000円
の技能教習時間と費用が掛かります。
うちの教習所の場合、卒業から半年以内なら入所金が半額になるので約15,000円が上記金額から割引されます。 でもある教官は、小型ATから普通MTでは8時間じゃ終わらないだろうとは言ってましたが。